2004/5/14 経済産業委員会
中山質疑全文
| 法案名: | |
経済産業の基本施策に関する件(産業再生の進捗状況等) |
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●中山(義)委員
どうもおはようございます。
私ども、産業再生機構をつくるとき、その前にたまたま、青木建設がつぶれたけれどもダイエーはつぶれない、これはどういう基準があるのか。または最近でも、りそなはつぶれないけれども足利銀行はということがある。どういうふうにして企業の生き死にを行政機関であるとか国が決めていくんだ、おかしいじゃありませんかと。この自由主義経済の中で、自分たちで再生すべきである、もし再生できないときは自分たちで考えてやるべきである、これが私どもの考えたことだったわけですが、私たちは条件つきで産業再生機構を認めたんです。
それは、中小企業も救ってくれる、こういうことなんですね。でかいからつぶさない、でかいところをつぶすと影響力が大きい、中小企業はばたばたいってもいいんだ、こういうようなところも若干私はかいま見えたので、産業再生機構をつくる上において初めは反対しておりましたが、中小企業に目を向けてくれるのであれば賛成いたしましょうということでございます。中小企業再生支援協議会なんかをつくってもらって中小企業にも光を当てていこう、こういうことで我々は再生事業を、要するに国や行政がかかわることに対して賛成をしてきたわけでございます。
そういうことを御理解いただきまして、私もずっとこの委員会にいますので、ずっと歴史をたどりながら皆さんにお話をしていきたい、または質問をしていきたいというふうに思うんです。
中小企業の場合には、まず個人保証というものがあります。さらには、最近は連帯保証、この連帯保証も極めて、ある意味では人権さえ無視したような法律だと思うんですね。私たちは、銀行が大企業に対してまたは中小企業に対してやっていることが全く違う、弱いところはつぶす、しかし強いところには債権放棄をするということでは困るよ、こういう話をずっとしてきたわけでございますが、今、一番大きな問題として、銀行の不良債権というのはどのくらいあるのか。私どももよくわからないんですが、例えば中小企業が債権をいろいろ銀行に交渉すると、銀行さんはなかなか答えが返ってこないんです。支店長がいやもうちょっと時間をくれと言っていますといって、出先の者が言う。さらに、支店長は何と言うかといったら、本店決裁ですと。ちっとも話がつかない。今の銀行はそのくらいだらしないと思うんですね。
ですから、中小企業が銀行と交渉するときになかなか答えが出ない。これは二カ月、三カ月おくれると、本当に厳しい中小企業はそれだけで倒れちゃうんですね。まず銀行がしっかりしてくれなきゃいけないというふうに思うんですね、中小企業を助けるためには。再生支援のためには、まず銀行が、本当に何をやってきて、今どういうことをしているのか、実態がわからなきゃいけないというふうに思うんですね。
私はこのバブルのことも、銀行がどんなことをしたかの総括がやはりないんですよね。あるときは、土地があれば幾らだって金を貸す、土地をそこがお持ちなら貸す、それで土地を買えばまたさらに金を貸す、社債を発行すれば幾らでも金を貸して株を買わせる。一九八〇年代の初めから、ずっとこうやって日本の国は大きな成長をしてきたわけですよ。
私は、知的財産権のときにも言ったんですが、会社や何かのイノベーションだとか知的財産をつくっていくとか、そういう努力をしなくても土地があればどんどんお金が来る、社債を発行してもお金が来る、銀行が出すから。これだったら、企業はどんどん強くなりますわね。だけれども実態は、イノベーションがなかったからバブルが崩壊したんだというふうに思うんですね。
そういう面で、私どもがまず産業再生機構に申し上げたいのは、この生き死にの基準、この人たちは本当に努力したのかどうかという、しっかりこの企業が再生する能力があるのかどうか、また、企業本体が、この事業が、多くのイノベーションのインフラである知的財産であるとかそういうものをうんと持っているのかどうか、知的財産も、これは今言ったように財産ですから、会計上もどの程度あるのか、将来性があるのか、こういう基準があって、恐らくそれではこの企業を私たちが御協力しましょうということになるんでしょうが、その基準をひとつ示していただきたい。
●斉藤参考人
我々の作業の一つの考え方を御紹介したいと思いますが、持ち込まれました企業の財務状況をまず調べます。企業が持っておりますいわゆるコア事業とノンコア事業、先生今も御指摘のとおり、従来、銀行は、その資産が利益あるいはキャッシュフローを生む、生まないにかかわらず、担保主義でお金を貸してきたわけであります。それが膨らんで、実際は金利も配当も払えないのに資産だけが存在するという形のバランスシートを持ってきた。しかし、それがデフレとともに、実はそのバリューがどんどん落ちているにもかかわらず、またその査定もあいまいにしてきた。こういうことが日本の経済の構造であったわけであります。
我々は、まずコアとノンコアに資産を分けまして、ノンコアは、極論いたしますと数年以内にもう消却してしまう、売り払ってしまう、そのためにできるだけマーケットに近い値段、できたらマーケットの値段そのもので評価をする。ここはかなり銀行や事業会社から抵抗がありますけれども、ここは我々は強行しております。
コアにつきましては、先ほどから話がありますように、三年以内にその事業会社をエグジットしなきゃいけませんので、キャッシュフローがちゃんと生まれて、借りている金利あるいは元本が返せるか、あるいは配当が払えるかというところを計算いたしまして、三年後には姿が全部レントゲンで先生方に見えるわけでありまして、失敗して国民の負担にかかったじゃないかということがないように努力しております。
したがって、その支援するかしないかという基準は、経済合理性と申しますか、そういうキャッシュフローがちゃんと生まれるかどうか、ここをベースに考えてやらせていただいております。
●中山(義)委員
過去にダイエーをつぶすかつぶさないか、これによって株価はどう動くか、もうこんなことは経済で予測がつきますね。それによって、ぱっと政府が助けるというふうに決めた。株はどうなりますか。そんなことでもうけている人だってうんといるわけですよ。だから、私は、やはり政府がやるときにはそれなりの責任があると。
ですから、先ほど社長がお話しになったように、すべてガラス張りにするんだ、しっかりとしたものを出して、株価に間違いがあったり、国が支援するから株がばっと上がった、こんなことでは困る、そういう意味合いだというふうに思いますね。それはクリアにしていくということだと思います。
それからもう一つ、不良債権の質なんですが、やはり一九八〇年代から九〇年代にかけて土地に幾らでもお金を貸した事実は、今お認めになりましたよね。ですから、銀行が、不良債権というのは持っている土地だったと思うんですね。どうしようもないものがあるわけですよ。これが実は一千億円だった、ところが実際はもう二百億円だと。どうしますか、これ。これを残しておいて、いずれ上がるんですか、上がりませんよね。しかも、この土地はもう既に不良債権として手当てをして、引当金がある。だとしたら、二百億円で売っちゃえば、それは終わるわけですね。
先ほど井上参考人からもお話がありましたとおり、サービサー法という法律がありますね。今までだったら、それを売れば税金で免除されない、贈与したということになる。ところが、サービサー法ができてから、それができる。となれば、持っている土地を思い切ってどんどん処分していく方法が私はいいと思うんですね。
そこに幾つか方法があると思うんです。競売、これは買いたたかれますね。私は最近ちょっとよく腑に落ちないんですが、すごく安くなっちゃう。もっとインターネットとか何か使ってオークションにした方がいいんじゃないですか。本当に土地を欲しい人というのがいるかもしれません。私の近くでも、本当に土地が欲しい、あそこが売りに出ているんだけれども、このくらいで買いたいという人がいるんですよ。だけれども、そこはもう競売になっていて、全然、その半額ぐらいなんです。銀行というところでも、最後は競売にしちゃう。冷たいことをやるんですよ。だけれども、もうちょっとオークションにさせたり任意売却をさせた方がいいと思うんですね。任意売却をして、その分銀行に返してもらって、あとはサービサーに持っていって手数料だけで終わらせれば、かなりの企業が救われていくんですよ、中小企業なんかでも。
この点について、私は、不良債権というのは土地だと思う。処分する場合に今みたいな手法がとられる方がいいんじゃありませんか。何のためにサービサー法をつくったというか、その辺もう一度認識していただいて、土地をどんどん償却していく。そのための方法論として産業再生機構はどういうことを行っているか、それから中小企業再生支援協議会はどういうことを行っているか、サービサー法をどこに活用しているか。これはあえて、私は徳政令みたいな形で、平成の徳政令だと思っているんですが、この辺、どうやって扱っているでしょうか。
●斉藤参考人
御指摘のとおりでございまして、ほとんどの不良債権の後ろは不動産でございます。不動産の値上がりを予定して、そこへ貸し込みをやった、しかしそれが、先ほど申しますように、事業価値を生まない不動産になってしまっているということであります。
例えば、我々も三井鉱山さんを支援いたしました。何百万平米の土地が九州と北海道にあります。今先生がおっしゃいましたとおり、私ども、数千億と彼らが計上しておりました評価を数百億、本当に向こうがびっくりするような値段で現実に査定をいたしました。その値段で今売却すべく、いろいろなところと交渉中であります。
小さいケースでは、先般のダイア建設というのを支援いたしましたときに、持っておりました不動産は、アイディーユーという会社を使いまして、まさしくインターネットを通しましてオークションをやりまして売却いたしましたら、我々の査定価格よりもちょっと高く売ることができました。
いろいろなことを考えながら、御指摘のとおり売却していきたいと思いますし、御指摘のとおり、九州なんかでも、余り高く評価していたために新しい産業が入ってこなかったということで、県知事さんから大変高く評価していただいたんですが、低く評価したために、この土地を買って商売をしてもうかるという、新しい産業がようやくやってこれるという感謝もいただいております。御報告させていただきます。
●井上参考人
再生計画を進める基準といいますか、これは、もうどうにもならなくなって、経営者自身も再建する意欲がないというような、何とか借金だけ返せばいいんだというような感じでは、再生計画というのは成り立たないわけでして、あくまでも経営者の要するに再生意欲があるかないかということであるし、その会社の中身自身が、キャッシュフローでも将来的に利益が出るかどうかということが、まず一つの基準になるわけですよね。ですから、すべての企業を救えといっても、それは成り立たないというふうに私どもは考えております。
そういった点では、経営者とのコミュニケーションをよくし、その内容を調べるということにある程度の時間がかかっておるということもあろうかと思うんですけれども、ともかく金融機関との調整や何かをしながら再建計画を立てるのが我々の仕事であるというふうに思っておるわけです。
先ほどからお話が出ております、金融機関が担保を、それも非常に安くなってしまった、バブルの当時に高く担保をとって金を貸し出したということについて、そういうようなケースも確かにございます。そういったときには、やはり貸し手責任ということがあるわけですから、金融機関にも厳しくそういう点での交渉はする。逆に、そういうものをどういうふうにして高く売却するか、単なる安易な方向に流れるということじゃなくて、何とか任意売却で高く売る、我々としてはそういうような仕組みはつくっております。
そういった点で、ともかく負担をいかに軽くするかということは我々の仕事だろう、そうでないと再生というのはできないわけですから、一つそういうような仕組みで考えて進めております。
以上でございます。
●中山(義)委員
多比羅参考人にお聞きしたいんですが、最近よく、自己責任という言葉がはやっていますね。海外へ行って、たまたま今回みたいな事件があった、これは自己責任、自分の責任。
銀行と借りた側とを考えたときに、銀行さんは、おたくはいい場所にあって、道路広いから三十億貸しましょうと。それで、借りて、大きなビルを建てなさいと、二十階建ての。建てたら、そこに、テナントも当銀行が全部お世話します、御商売もうまくいったらこの三十億は全部あなたのものですよ、こういった提案型融資。これは、いろいろなことで、銀行に押しつけられて金を借りた。うまくディベロッパーとも話をしちゃって、建築会社とも話をしちゃって、銀行がどんどん進めちゃったと。
これは、自己責任という言葉で、借りた方に責任がある、こういうふうに言われるんですが、この責任は私は五分五分だと思うんですよ、本来は。本来、五分五分だと思うんです。その有利子負債によって商売がうまくいかなくなっているところが随分あるわけです。自分の一階でやっている商売はうまくいっているんですよ。ところが、銀行に三十億無理やりに貸し付けられたことによって、それで苦しくなって、倒産するか夜逃げするか、そういうような状況になっている。
これは、先生として、自己責任が全部借りた方にあるのか、借り手責任なのか貸し手責任なのか、この辺、ちょっと見解をお願いします。
●多比羅参考人
今のようなケースが確かに現実、多々見受けられます。そのときに、自己責任、自己責任というのはそれぞれ自分の判断に基づいて責任を負うことですから、当然、これにつきましては、私は、御指摘のとおり、借りた側にも、また貸し手、そういう価値が生み出せないにもかかわらず貸した、両方に責任があることで、どちらか一方だけということではやはりないだろうというふうに思って、再建の仕事をしているとき、現場においてはそんなふうな理解で進めているところでございます。
以上です。
●中山(義)委員
そこで、井上参考人、やはりこういうように、ある程度五分五分のあれがあるんですね。だから、見解としては、確かに借り手責任がある、貸し手責任もあるんです。やはり私たちは、サービサーを利用するときに、もともと例えば三十億のものが実は五億とかそのくらいになっている、こういうときに、どうせ引当金を積んでいるんだから、銀行にそれを任意売却させるようにしむける仕事というのは、中小企業再生支援協議会にできるんですか、あるんですか。
●井上参考人
しむける努力はできるということでございまして、これを我々が強制するということは不可能だというふうに思います。
以上です。
●中山(義)委員
ここが再生のかぎなんです、実は。
要するに、銀行さんが、債権放棄というよりも、これは税法上も合法的なわけですよ。銀行は、それで、税法上も贈与とならなくていいわけですから、そのためにサービサー法をつくったわけですね。この法律をうまく活用していけば、常に、借りている側も、任意売却によって、残った債権、先ほど言った担保がない債権についてはサービサーに送っていく。ただし、もちろん手数料を払ってのことですが、そういう手法が考えられるわけですね。
これは決して本当に借りた金を払わないというんじゃなくて、やはり貸した側にも責任があるんだから銀行さんも楽になろうよと、どうせそんな土地を持っていたってしようがないんですから。三十億の価値ないんですよ。実際は五億か三億だというぐらいの感覚だったらば、それを五億か三億で返済させて、返してもらった方がよっぽど銀行にとってはいいことだと思うんですね。これをやらないと次に行かれない。
確かに、リスケも大事です。返済期間を、五年を十年に延ばす、十年を二十年に延ばす、こういうことも大事だと思うんですね。同時に、やはり持っている不良債権、これを、三十億、もうデフレの時代は上がっていかないんですよ。例えば、マンションを買っても、昔はマンションを買うと、そのマンションは一億で買ったらこれは上がっていく、前提でしたね。だから、マンションというのは買った方がいい。ところが、今は上がっていかないんですから、今は賃貸で借りた方がマンションなんかいいに決まっているんですよ。財産になったって、それは減っていくんですから、逆に。だとすれば、銀行だって減っていくわけですよ。
だから、これを任意売却して、そんなおどかして競売なんかにしないで、オークションでやって、少しでも高く売ってもらって、銀行だって返済してもらった方がいいわけですね。この辺の手法をぜひ中小企業再生支援協議会にも取り入れていただきたいと思うんですが、いかがですか。
●井上参考人
おっしゃることは事実でございまして、そういう手法というものはぜひとも取り入れて金融機関との交渉はさせていただきたいということと、あと、DDSとかDESの方向づけということも積極的にやらせていただきたいというふうに思っております。
以上です。
●中山(義)委員
もっとも、うちの国には金融庁というとんでもない役所がありまして、よくないんだ、これが。我々も金融庁に対しては徹底して闘うつもりでいますがね。何でも不良債権だ何だと、どんどん不良債権を回収しろとやってきたわけですよ。そのくせ、銀行はその決断がつかない、わからない。すぐ支店長が決裁できない、これは本店決裁だと。今言ったようなサービサーの仕事も、我々はしょっちゅう行くわけですよ。私は直接、政治家だから行くとまずいので行きませんが、銀行さんに早くしてあげてくださいと言っても、決断がつかない。なぜでしょうかね。私は、銀行の体質が余りにもだらしないと思うんですね。普通の企業だったらつぶれていますよ、二カ月も三カ月もそうやって。相当銀行が損をしているんですよ、本当は。銀行が損をしていること自身がわかっていないんですね。土地は下がっているんですから、上がらないんですから。だったら早く売却した方がいいに決まっている。
その売却の値段も、いわゆる競売ではなくて、できる限り任売にするという方がいいに決まっている。しかも、オークションでやれば、欲しい人がその土地を買うんです。こういう手法をしっかりやってくださいよ。私はそう思うんですが、これを、いわゆる再生機構の方ではどういうふうに考えていますか。この手法をしっかりやってもらいたいと思うんです。
●斉藤参考人
実は、既に機構の支援のスキームの中にそれは入っておりまして、先生のサービサー法のあれを機構法でもこれは使えますと、贈与税から税控除ができるようにしてありますので、これも十分、銀行側も我々も意識して、再生計画の中には当然この税の調整も計画に入れながらやります。
我々が先ほど申しましたように、特にノンコアのところは、銀行さんに、売ってくださいと実は最初から申し上げているんです。我々の値段が非常に低い、そういう値段は嫌だとおっしゃれば、では、自分の値段でどうぞお売りくださいということも実はやっております。だけれども、実は、売れなくて、結局は我々のところへ持ち込まれているというのが現状でございます。
でも、先生の御指摘はもっともだと思いますし、私は、これをある程度力としてプッシュアウトするのは会計基準だと思います。会計基準の開示の義務化、これを厳格にすることによって、市場から乖離した値段で評価したまま、だらだらとバランスシートに載せるということはあり得ないと思いますので、そういうプッシュの力も必要ではないかというふうに思います。
●中山(義)委員
これをプッシュする法律というのがまず一つ確かに必要なんですが、もう既にいろいろな法律、平成の徳政令的なものはうんとあるわけですよ。
先ほど民事再生法の話も出ましたし、いろいろな意味で、やはり銀行さんが発想がちょっと貧困過ぎるんですね。さっきから、売るんだったら、今、インターネットがあるんですから、どんどんオークションで出してくださいよ。そういう面では、今、車の中古なんかでもオークションで出しているところは結構売れていて、あんな変なふうに売るよりも値段がつくんです、欲しい人が買うんですから。競売というのは、欲しくない人に何か売りつけるようなところがあって、しかも、RCCや再生機構で受けるというのでは、またむだなものをしょっちゃって、それを今度また売らなきゃいけないわけですよ。二度手間なわけですね。
私は、そういう面で、新しい法律をつくったら、その法律を活用していくということが一つだと思うし、それは税金上銀行だって得するんですから、ちゃんと銀行を説得してもらって、やはり銀行とけんかしてもいけないと思うんですね。それで、銀行と話し合いをつけるということが大事なんですが、そこで、中小企業の方なんですが、中小企業も同じような問題があるんです。
やはり銀行に対して説得をするのはだれかということなんです。さっき、銀行に対してこういうふうにやってくださいとは言うけれども、それ以上できないというお話がありましたが、やはり銀行を説得しなきゃだめなんですよ。任意売却にしてもらう場合でも、銀行がなかなか放さない。だけれども、一億円というけれどもそれは本当は二千万円ですよと言っても、わからない。だれがそれを判断するのかというと、判断する人までいない。いや、これが支店長だ、本店長だとやって、なかなか出てこない。
これは、何かある意味では、こういう法律案をつくって、私たちはここまでやってきたんですから、一生懸命これから私たちも中小企業再生支援協議会をバックアップしたいと思うんですが、もうちょっと銀行に強く働きかけるようにしていただければ、世の中変わってくると思うんですよ。その辺はいかがですかね。
●井上参考人
本当に意を強くして、これからも金融機関に対して強く交渉をさせていただきたいというふうに思います。
協議会といたしましても、精いっぱいの仕事はいたしておりまして、鑑定の評価とかそういうものもほかに頼みながら、その土地の今の現在時価というものがどうであるかということをもとにして、金融機関との価格の交渉といいますか、評価の交渉というものをさせていただいておるのが現状でございます。
やはり、中小企業でも、少しでもその負債を少なくするためにも、我々がやらなきゃならない仕事だというふうに思っておりますので、よろしく御理解いただきたいと思います。
●中山(義)委員
今の参考人のお話、私ども大変うれしい話でございまして、中小企業の人たちは、まず相談に行く前に、とにかく、自分が借りているのが女房にばれちゃ嫌だとか、家庭内の問題でもあるんですね。中小企業者が井上参考人のところへ行ったときには、本当に、真摯に相談に乗ってあげるだけでも、自殺したり夜逃げというのはなくなるわけですよ。
よく私たちは、借りた金は返すなと、もう一回よく聞いてくださいよ、借りた金で返すなと言っているんですよと私は言うんです。借りた金で返すな、つまり、どんどん高い金利のものを借りていって、多重債務者になっていっちゃうんだ。それで最後は夜逃げですよ。うっかりすると自殺ですよ。そこに問題があるわけですね。
ですから、私は、中小企業の悩みというのをまず聞いてやって、ぜひ井上参考人にお願いしたいのは、中小企業再生支援協議会というところは門前払いはしないと、中小企業の悩みを聞いてやる。本当にいろいろな方法論があるということをまず聞いてもらってほしいんですね。
よく、弁護士さんは自己破産と勧めるようでございますが、やはり私たちが望んでいるのは再生でありますから、再生するためにはどうしたらいいか、民事再生法があったり、個人版もあるわけです。何とか人間が再生して、もう一回社会に出て頑張れという、やはりエールを送る場所だと思うんですが、多比羅参考人の立場として、法を扱う立場として、何も怖くないと思うんですよ。借りたお金というのは返さないと罪になるんですか。借りたお金、返さないと罪になるんですか。返さないこと自身は罪にならないですよね。もっと強く生きろ、いろいろな法律があるから、何とか再生して、あなたは日本人として日本の国のために頑張ってくれと、こう言うことが大事なんですね。再生の本旨というのはそういうところにあるんです。みんなが初めからあきらめちゃって、夜逃げしようとか自殺しようなんて、こんな気持ちにさせないことが再生事業で一番大事なんです。
私は、きょう、お三人の皆さんが大変お忙しいのに来てくれて、こういうふうに国会でいろいろ私たちの話を聞いてくれる、大変ありがたいことだと思うんです。私がお願いしたいのは、日本人がもう一回立ち直って頑張ろう、この気持ちをつくっていただくことが大事でございまして、三万人も自殺するなんという国は異常ですよ。イラクだってそんなに人が死んでいますか。死んでいないですよ、そんなに人は。自殺で三万人以上死ぬなんということは異常な事態なんです。みんなが再生をあきらめて、夜逃げしたりする、ここに問題があるわけですよ。
ですから、私は、井上参考人にお願いしたいのは、まず中小企業が大変つらい立場で来たときに、相談に乗ってやって、こうしてこうしてこうやれば大丈夫ですよと。それから、例えばサラ金や何かから借りたって、別に命までとられないんですよ、本当は。ちゃんと理屈で説明してあげれば、もう既に高い金利で払ったものは取り返すことさえできるわけですから、その辺の説明を中小企業にもっとやってもらいたい、こう思うんですが、多比羅参考人と井上参考人、それぞれこの辺の決意をお願いして、何とか日本の中小企業の再生に我々はかけていきたい、こう思っていますので、お願いします。
●多比羅参考人
今御指摘のとおりでございまして、確かに現在、破産の件数が年間二十万件を超えているんですけれども、我々は決して破産を望んで勧めているわけではなく、個人についてもやはり再生していく、個人再生の法律もできていますので、それを中心に、再建が基本だというふうに思ってやっております。
御指摘のとおりでございますし、これからもそういう方向で進めていきたいというふうに思っております。
ありがとうございます。
●井上参考人
決意のほどを証明せよということでございまして、事実、私ども再生支援協議会は、本当の中小企業の味方であるということで、今ちょっとお話がありましたけれども、門前払いといいますか、そういうようなことは一切いたしておりません、ただ事務の手違いというのはあるのかもしれませんけれども。
東京の場合ですと、東京二十三区に東商の支部がございまして、そこに地域の方がちょっと来られるのかもしれません。ただし、これはやはり守秘義務といいますか、秘密を守らないといけないということもございまして、その支部で取り扱うな、本部の方で必ず回せというふうに言っております。本部に回ってきたものについては、すべて細かく状況等を確認して指導するという形をとっておりまして、今のような、自殺に追い込むようなことを絶対にさせないようにしなきゃいけないというのが我々の仕事であろうというふうに思っております。
そういった点で、今後とも、多重債務者という問題も先ほどお話が出ておりましたけれども、そういう場合には、どういうふうにして解消させていくのかということもあろうかと思いますけれども、やはり、そういうものに追い込まないようにしていかなきゃいけない。
また、逆に言えば、そういう悪徳金融業者というものをいかにはびこらさないでいただくかというのも、これは政治の先生方に考えていただきたいことだというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
●中山(義)委員
御三人の皆さんの本当に真摯な姿勢に私どもは本当に感謝を申し上げますが、これから本当に日本を立ち直らせるためには、再生しようというこの意気込みがまず大事でございまして、そういう精神をつくるということと、絶対あきらめないということだと思うんですね。特に中小企業があきらめて夜逃げする、自殺する、絶対こんなことのないように、来たら励ましていただきたいし、絶対に生きる道はあると思うんですよ。それをしっかり御指導いただきたい。
それから、斉藤参考人には、やはり日本の企業が知的財産とかイノベーションとか新しい意欲を持って立ち直っていくように、むだなものは全部そぎ落としていくという一つを、よく銀行としっかり話し合って、銀行も怠けるなと。店長決裁だとかなんとかじゃなくて、本当に携わっておる者がどんどん決断できるようにしていただいて、日本の企業を再生していただきたいと思います。
以上でございます。どうもありがとうございました。
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