中山よしかつ / 中小企業支援センター 公式サイト

活動報告

2004/5/26 内閣委員会

中山質疑全文

 法案名:
 

内閣の重要政策に関する件
栄典及び公式制度に関する件
男女共同参画社会の形成の促進に関する件
道路交通法改正法案

 

●中山(義)委員
 きょうの新聞記事で、北朝鮮の方で首相が来ないと子供は帰さない、こう言ったから自分は行ったんだと総理は言っているんですね。これは田中直毅さんか何かと会食してそういう発言をしているんです。
 もともと拉致というものを官邸はどうとらえているんですかね。これは、国家が日本人の主権を侵して、ある人間を誘拐したという犯罪ですよ。犯罪者の要求が、総理が来なければ子供は帰さない。これにまんまと乗って行ったというのが、まず大きな問題点があると思うんです。
 しかし、それ以外にも、なぜこの時期を選んだのか。きのうの我が鳩山由紀夫前代表も、単なる政治ショーじゃないか、この時期に、余りにも計画がしっかりとれていない、稚拙なことだったと。しかも、我々が向こうに要求するならわかりますよ、向こうは犯罪なんですから。ところが、こちらからお土産を持っていったり、そういうふうにとられがちなあのショーは一体何だったのか、こう思うわけですが、総理が行くのは向こうが要求したんですか、本当に。総理が来なければ子供は帰さない。これは事実ですか。

●細田国務大臣
 きのう、夕食をとりながらいろいろな方と談笑されて、その中でそういう話があったということを、外で、出口で記者団に語った人がいたようでございます。しかし、私ども、総理のそばにいて、断じてそういうことはございません。
 つまり、総理は、本当に第一回の会談以降、一年八カ月というもの、事態が一向に進展しない、五人の御家族の八人の方も帰ってこない、そして安否未確認の方もはっきりしない、そういった中で、しかも、核、ミサイルの問題も前進しない。ここで自分は、やはり訪朝して、金正日氏、国防委員長が本当にリーダーシップを持って責任ある判断のできる唯一の人物であろうから、自分が直接話をしてきたいという思いがあったということだと思います。
 特に、この一年八カ月、帰られてから七カ月の間ですけれども、親子がばらばらに過ごさざるを得なかった、夫婦がばらばらに過ごさざるを得なかったということについては非常に頭を痛めておられることは事実ですが、やはりアジアの平和のためには日本と北朝鮮の関係がよりよくなっていかなければならない、対話と圧力とかいろいろなことがありながらも、そういう基本的な考え方があったと思います。

●中山(義)委員
 私は、一つは、なぜこの時期に行ったのかということを問題にしたいんですね。
 参議院選挙の前。しかも、年金でいろいろ自分にも未納や未払いがあった。こういうような問題から、または、我が党の選挙の一番始まるところに小沢さんの名前が挙がった、そのときに記者会見をやった。すべて、何かこの時期に合わせたような、こんなときに合わせる必要はないじゃないですか。本来、外交というのは、内政に使うものじゃないんですよ。我々の党の選挙になんて関連ないことですよ。本来であれば、もっともっと大きく考えてもらいたい。
 今、何とかしたいという気持ちはわかりました。だから山崎さんや平沢さんが行って、そういう二元外交もやったんですか。私は、福田前官房長官も、おやめになったときに、何かわからないけれども変な理由があったんだろうと思う。一つは年金の問題がありました。ほかにも、二元外交みたいなことをやったら、官邸だって私はおかしいと思う。
 細田長官、細田長官のわからないところでもし外交ルートがあって、ほかに行っていた、こういうことがあったら不愉快でしょう。何か二元外交のにおいがするわけですよ。しかも、ソフトボールの大会か何かで山崎さんは、二十二日の日の朝、きょうは八人帰ってくると言ったそうですよ。あともう一人帰ってくればソフトボールができると言ったって。そういう記事が現実に出ているんです。こういう二元外交をやっていて、現実はぺらぺら外へしゃべる。日本の国がおかしくとられませんか。
 この間、理事の方がいい話をしていて、私たちがここでしゃべっていることも全部相手が知っていると言うんですよ。そんなの、自由主義国家では当たり前ですよ。日本の国だって、ほかの外国の国がどういう発言をしているか、議会がどんなことを言っているか、こんなのをとるのは当たり前のことでありまして、我々の言っていることや何かが向こうに伝わっていることはもちろん。だからこそ、正式に、いろいろな声がなくて、一元的にしっかりやる外交が必要なんじゃないでしょうか。
 今回のこの二元外交で、大連で決めた話が今回のこの政治ショーにつながったと私は思うんですが、その辺はいかがなんですか。

●細田国務大臣
 山崎前副総裁、そして平沢議員が接触したということについては、政府は全く関与しておりません。議員の思いで、何とか自分の力で解決したい、それをまた紹介、仲介する人がおられたということではなかろうかと思いますけれども。したがいまして、どうも八人が帰ってくるんじゃないかということについても事実と違ったわけでございます。
 そして、二元外交云々ということについては、政府は絶対にとらない。まずは外交ルートできっちりと調整をし、その上で訪朝するということでございますが、ただ、今回の総理の決断は、どうも実務ルートだけでは十分簡単に解決しないなと。ですから、自分で行って直接話し合いたいという思いが強かったことは事実でございますが、決して、二元外交とか、だれかに言われて向こうへ渡ったというようなことはございません。

●中山(義)委員
 つまり、外交というものと内政というものといろいろかんでいると、やはり、さっきお話があったように、我々の言っていること、こちらの国会のこともいろいろ知っているわけですよ。そうすると、年金のことで大分自民党はやられているな、いろいろ総理の問題も出たな、総理もそのいろいろな問題点を解消するために外交で一発勝負しよう、こういうことで来たんだと相手が思ったら、相手は足元を見ているわけですよ。日本の総理ですから、我々の代表ですよ。その総理が、大体、外務次官が迎えに来て、何かそういうところから軽く見られているというような報道がされているわけですね。初めから喜んで小泉さんが参議院選挙を目当てに来ているという、そんな足元を相手に読まれている可能性だってあるんですよ。
 そこで、ちょっと山崎さんに聞きたいんですが、本来だったら杉浦さんが行くべきなんですが、山崎さんが行ったのも、改選期だからということで行ったのかという新聞記事が出ている。私が言っているんじゃないですよ、新聞記事がそう言っている。悪口でも何でもない、そういう客観的事実を言っているわけでございまして。
 すべてが、この大事な外交の問題が選挙に使われたり内政に関与しているとなると、それはもちろん外交と内政は一緒かもしれない、しかしそれが、選挙という直前で支持率を上げようなんという、そんな気持ちで拙速にこれをやられたらたまりませんよ。我々だって、拉致の問題に対しては、もう煮えたぎるように頭にきていることはうんとあるわけですよ。そういうことに対して、何か選挙に使われたのでは私は困ると思うので、その辺、答弁をしてください。

●山崎内閣官房副長官
 お答えをいたします。
 このたびの日朝首脳会談に際しまして、私が総理とともに訪朝に同行させていただきました。この問題と参議院選挙は全く関係がない、私はこのように思っております。
 御案内のとおり、拉致問題は、我が国国民の生命と安全を守る大変重要な課題でございますので、私も官房副長官として総理を支え、官房長官を支え、杉浦副長官とともにこの拉致問題の解決に全力で尽くしてまいりますし、今日までもそのような気持ちで努力をしてまいりました。
 なおまた、役割分担でございますけれども、どのような分担でこの問題解決に適切に対応できるかというようなことも、総理以下、官房長官、杉浦副長官とも相談のもとで決まったものでございまして、何ら問題はない、このように思っております。
 以上です。

●中山(義)委員
 そこで、山崎さんの自己評価ですが、今回、山崎さんも訪朝して、もう今度の選挙はこれで安泰だ、大変効果があった、このように評価されていますか。今、北朝鮮を再訪朝したことについては、評価はいろいろ分かれていますよ。だけれども、これはすごくすばらしい評価だった、こう思いますか。まず、それを一応聞かせてください。

●山崎内閣官房副長官
 なかなか難しいお答えになろうと思いますが、参議院選挙だけとらえますと、選挙はすべていつも初めてでございますから、新たな新たないわゆる信託を受けるわけでありますから、それはその人なりに、そういったことも考えず、ただ政治活動に邁進した結果が県民、国民の皆さんから評価をいただけるもの、このように思っておりますので、先生に申しわけありませんが、そういうことは当たらないと私は思って努力をしておるところでございます。

●中山(義)委員
 私たちは、どちらにしても、参議院選挙前にやったということは、何か支持率が少しずつおっこちてくると北朝鮮へ行くというのがどうも今までのやり方でございますから、また同じようなことを考えたのかなと思ったわけです。
 そこで、今回の評価ですが、一番初めに拉致議連の方や拉致家族の方とお会いしたのは細田さんです。どういうような、まあ怒号の中で説明をしたというような新聞記事になっていますが、恐らく細田さんが一番感覚的にあのときの拉致の家族やまたは拉致議連の怒りをまともに受けたんですよ。私は本音だと思いますね。つまり、よく物を考えないうちに感覚的に、何やっているんだ、この交渉は、本当に拉致の安否や何かこういうことを真剣に論議してくれたのか、特定失踪者のことはどうしたんだろうか、こういうような問題も一番受けたと思うんですね。その感想を述べてください。そのときの状況をつぶさに話してもらいたい。

●細田国務大臣
 第一報を受けたときには、蓮池さん、地村さんの五人の御家族は御帰国になることが決まった。そして、ジェンキンスさんとお嬢さん、この三人については、総理がいろいろな意味で説得をされ、結局、第三国でお会いになってまた今後のことをいろいろお話をされるということになった。そして、例えば十人の安否未確認の方については、金正日氏が、白紙状態に戻して、今後、一生懸命、積極的にこの問題に対応していくということを言ったわけでございます。そのことを率直に申し上げましたが、決して家族会の方々や関係の皆様方は御納得をされず、それでは意味がないではないかというおしかりを非常に私は直接いただきました。
 そして、そのお怒りを、これはもう交渉しておって、その後に発表をして、そして帰国の途につこうとしておりましたから、総理にきちっと報告いたしまして、そして帰国されてから直接お話をされるということになりましたので御相談しましたところ、もうマスコミのカメラとか皆さん入っていただいて結構だ、すべての方に思いのたけをおっしゃっていただいて結構だと。自分としては、この問題についてはできる限りのことをやって白紙に戻して今後努力をするんだ、そして向こうも了承したんだということを明確にしたのであるからということで、説明をするからということで、るる総理が説明されたわけでございます。
 私も、この十人の安否未確認の方々を初めとする皆様方の思い、三十年以上にわたりましてさまざまな御苦労になった方のことを思いますと、非常に胸の痛む思いがしましたけれども、やはり、一つ一つは手順ということもございます。いつもいつもこの八人の問題でいわば問題がつかえて、次の問題についてどうも進みにくいということも事実です。今までは、これは処理済みだといってすべての発言を受け取らなかったわけでございますから、これが、白紙に戻して取り組んでまいるという、直ちに取り組むということでございますから、このことは政府として本当に一生懸命皆様方のお気持ちを体して取り組むべきである。また、関係者の皆様方のお怒りも、そこをしっかりやれというふうにも受けとめさせていただいたわけでございます。

●中山(義)委員
 ちょっと今、発言で気になることがあったんです。前へ進まない。
 前へ進めるということは、拉致の問題が解決しなくても正常化交渉はやるとか、または、よく、平壌宣言がちゃんと履行されていれば正常化交渉をやるとか、または、人道支援についても拉致の問題とは別問題だからこれは二十五万トンを渡すんだ、こういう話なのか。その辺の整理がよくわからないんですね。
 それで、細田長官の言っていることと総理の言っていることは若干ずれているんです。細田長官の言っている方が厳しいと思うんですね、言っていることは。正常化交渉というのは、拉致の問題、特に安否の問題が解決しない限りは前へ出ないと。
 ここなんですが、前進しないと言うけれども、これは相手が、日本の国へお子さんたちを帰す方法であるとか、または安否の問題であるとか、しっかりこちらに提示するのが筋でありまして、向こうは誘拐なんですよね、ある意味では。犯罪なんですよ。日本が言いなりになって、日本が条件を出してやるんじゃなくて、向こうが処理をする問題なんです、本来は。そういうところで、前進というのは、そういう犯罪を認めることなのか、犯罪があっても当然だと思っているのか。これは大変なことですよ。この辺は、内閣としてもはっきりしてくださいよ。
 経済制裁のことにまず限定しますが、じゃ、経済制裁も含めて、その前進というのは経済制裁がなくなることなのか。または、さっき言った、二つありますね。一つは、経済制裁と同時に人道支援という問題。それから、正常化交渉というのはやれば前へ進んでいくのか、そのためには拉致の問題、安否の問題、この問題は絶対に避けて通れないのか、それともそれがなくても前へ進むというのか。この辺、はっきりしてください。

●細田国務大臣
 基本的な政府の考え方は、きのう、きょうと小泉総理が衆参両院の本会議で述べておりますので、そのことは総理のおっしゃるとおりでございます。
 そして、その中身は何かといいますと、拉致問題に関する専門の幹事長会が昨年七月に確認した基本方針に従いまして、帰国された五名の拉致被害者の御家族の速やかな帰国を実現し、その上で再開された正常化交渉の中で安否不明の真相究明も行っていく方針だということ。そして、今回、五名の帰国が実現した。残る三人の御家族については、御本人の意向もあり帰国は実現しなかったが、これについては、今後、第三国における再会を実現すべく調整していくことが双方一致した。
 そして、この会談を踏まえ、しかるべき時期に日朝国交正常化交渉の再開に向けて調整を行っていく。今次、総理訪朝に際しては、北朝鮮が安否不明者の真相究明についても再度着手する旨約束しており、政府としては、その進展も見つつ、必要に応じて国交正常化交渉の中でも真相究明を強く求めていく考えである。いずれにせよ、政府としては、国交正常化が実現されるに当たっては、その真相解明が行われることが必要である。
 これが公式見解としてきちっとまとめたことであります。
 私は、新聞記者等会見のときにも言っておるんでございますけれども、金正日総書記・国防委員長が白紙に戻して直ちに取り組んで究明をすると言っている以上、そのことが誠実に進まなければ、私はその約束が食言になっておるということがあると思いますね。
 他方、国交正常化交渉というのは、過去の問題やら、もう幅広いわけです。そして、核の問題もミサイルの問題もございますので、そういった中で国交正常化交渉に着手すると、全部が、何か経済協力が進んだり、あるいはもうそのほかのことは放置するというような、そういう意味合いでは言われておりません。したがいまして、そういった話し合いの場もまた、その十人の方々や、その他の方々の帰国に資するものだと当然思っておるわけでございまして、その点の意をお酌み取りいただきたいと思っております。

●中山(義)委員
 私、総理が、行く前と帰ってきてから、ちょっと言うことが変わっていると思うんですよ。どうも、私たちが今聞き取ったのは、国交正常化と両者が何か並行していくようなことがあると思うんです。
 僕は、山崎さんの新聞記事でも、どうも交渉が向こうペースで進んでいたという記事が書いてあるんですよ。最後に席を立って、ジェンキンスさんのことは総理が説得しろというような形で席を立ってしまったと。これもそういうふうに、どこの新聞かわからない、スポーツ何とかと書いてありますが、それに書いてある。こういう記事を信用するかしないか別にして、山崎さんは、やはりどっちかといえば向こうペースで行われたというのはほかの新聞でも若干書いてあるわけですね。ですから、今まで言っていたことと総理が変わったというのは、向こうの交渉にうまくやられて、正常化交渉も拉致の問題も並行でいきますよ、こういうふうにうまく操られたんじゃないか、こう思うんですが、山崎さん、近くにいてどうですか。

●山崎内閣官房副長官
 いろいろな新聞、いろんなことをお書きになっておられるようでございますが、私といたしましては、今回の首脳会談において、拉致、核ミサイル、こういった日朝間の諸懸案につきまして、包括的に北朝鮮側と前向きな対応を強く総理は求めてまいりました。その結果、私は、かなりの成果をおさめた、このように実は思っておるわけであります。
 拉致問題につきましても、小泉総理から、拉致問題、この問題に強く、特に強くと強調させていただきたいと思いますが、働きかけを行われました。その結果、拉致五名の家族の帰国も含めて一定の前進も見られておりますし、なおまた、核問題等についても、完全な核廃棄、また、朝鮮半島の非核化、こういった問題にも、これは最終目的であるというような言質もとっておりますし、六者会合を通じて平和的解決に努力を期したい、こういうように金正日国防委員長も申し上げておるようでございます。
 したがいまして、今申し上げましたように、金正日ペースで進んだというようなことは、私は全く考えておりません。

●中山(義)委員
 新聞によると、主導権は北朝鮮に握られていたということをいろんな方が発言しているわけでございまして、文書を交わしたり何か担保をとってやっていないことは、すごく心配なわけですよ。やっぱり、期限を切って、いつからやるのかとか。
 例えばこういう話もありますよ。向こうに連れていった、要するにこちらの調査員が行って、犯罪国家と一緒に調査するといったって、そんなことおかしな話だということを、前、安倍さんが言っているんですね。これは細田さんも大体同じような見解で、かなり厳し目の話だったんですよ。でも、総理が帰ってきてから何か少し修正されているんですね、随分。
 私どもは、鳩山さんも質問しました。どうも、言っていることとあの中で論議されたこと、論議されたことを知っていても言わないんじゃないか。現実に向こうで話をしたことをそのまま家族に話したら危ないですよという注意を、細田さんが早目に総理と会って話をして、こういうふうに厳し目にやった方がいいというような言い方に修正させたのかもしれないという、そんなようなことも考えたぐらいですよ。恐らく日朝でやったことがそのまま表に出てきていないわけですね。どういうふうに言ったかはわからないわけですよ。朝鮮語を日本語に解釈する、ハングルを日本語に解釈する、その解釈の仕方でも違うし、非常にこれは微妙な問題で、後で禍根を残す問題だと思いますよ。
 だからはっきりその辺は、平壌宣言と、それから正常化交渉と、拉致問題と、それから人道支援と、幾つかあるわけですよ。これは、しっかり整理したものを出した方がいいと思いますよ。この点についてはこういうふうに話をした、この点についてはこういうふうに話をした、そういうものがはっきり出てこないんですね。次の日、また二十四日の日にちょっと修正されてみたり。その辺で、細田長官、何を話してどうやったのか、はっきり統一的な見解をひとつ出してもらいたいんですね。これはお約束していただけませんか。
 委員長、これは表にして出してもらいたい。一つは、ジェンキンスさんの問題ですね。それからもう一つは、安否不明者の再調査をどうやってやっていくんだ。それから、経済制裁というのは、あくまでもこれは拉致の問題が終わってから、拉致が解決したらやるのか、それとも、拉致が解決しなくても経済制裁は発動しないというのか、そういう問題なのか。それから、食糧支援の人道支援についても、拉致の問題とは全然切り離して、これは人道支援なんだからいつでもやるんだと言っているのか。それから、正常化交渉の進め方も、拉致の問題とは切り離して考えているのか。この辺、はっきりしてくださいよ。我々にはそこがすごくわかりにくいので、ぜひ委員長、理事会で検討して、そういう資料を出してください。
 なかなかこれはわかりにくいと思うんですが、長官、どうですかその辺は。

●細田国務大臣
 衆参両院の本会議で総理がきちっと申し上げたことが見解でございます。それが全体の関係をあらわしていると思います。
 ただ、私は、重ねて何度かいろいろな場面で申し上げておりますが、いわゆる安否不明の被害者十人の問題については、総理が直談判で強く主張をされて、そして、もう解決済みの問題だといって一顧だにしなかった一年七カ月、いろんな証拠を出し、百五十項目も出してもナシのつぶてで彼らが反応してきたこの問題について、白紙にして再調査を行うと約束したわけでございますから、このことは約束でございます。
 この約束がどのように履行されるかということは、あらゆる問題とリンクさせるかさせないかということを余り我々も縛られることなく、絶えず相手に請求し、しかもそれはお一人お一人の家族が後ろに控えているわけでございますから、それを交渉していき話し合うだけの義務は私ども政府にある、この義務は免れないと思っております。

●中山(義)委員
 しかし、安否を気遣う家族の方たちは、最悪の結果だと言っているんですよ。最悪の結果だと言っているんです。そういう面から見ると、今長官の言ったことを素直に信じてもらえるんでしょうか。
 三党合意だって、あれのサインをしているわけでしょう。政党間の約束だってそうやってサインしているんだったら、国と国との話で、言ったとか言わないとかという話で後でほごにされたら、これは大変な問題だと思うんですよね。何でそういう担保をとってこなかったんでしょうか。
 やっぱり拉致家族の皆さんからすれば、当然、では期限はいつまで切ったのかとか、いろんな話が出てきますよ。そういう面で、では、この点についてはこういう交渉をすぐ、一カ月たったらやるとか、はっきりしてもらいたいということを言っているんですね。

●細田国務大臣
 家族会の皆様方が、私が最初に報告したときも、あるいは総理が報告をされ質疑をしたときも、本当に思いを直接ぶつけられて、これではだめじゃないかというおしかりを受けたわけでございます。そのお怒り、憤りというのは、私どもも率直に受けとめ、また、よく理解をしておるわけでございます。だからこそ総理は非常に強く交渉したわけでもあり、そして、重ね重ね申しますけれども、向こうの態度が変わった。
 それから、五人の問題も、国民の皆様方がそれでもよかったなというのは、もう親が迎えに来て、しかも、本人が、わかりました、日本に行きましょうと言わなければ絶対にだめだと言っていたわけでしょう。それがこのたびは、もう親は来なくても、君たちは、五人はもう命令だから日本に行きなさい、理由はないと、そこまで態度が変わっているわけですよ。これは、議会のさまざまな法案とかそういうものと関係していると思うんですよ。
 したがって、私は、そのときに、今後の問題として皆様方に団結しておっしゃっていただきたいことは、わかった、あなたはそういう約束を取りつけてきたんだな、これからもう一手一手詰めていくように相手国とちゃんとやってほしい、そういうことを言っていただき、かつ、政府もそのつもりでやりますから。この問題を全部放置して、いや、もうこれで日朝国交正常化が成りましたとなるわけがないんですよ。
 ただ、直接リンクさせなくても、この問題は国民的課題でありますから、一人一人の問題について、しかも何人もおられますから、しっかりと交渉をしていかなきゃならない。それに、もちろん曽我さんの問題も重要でございます、そして核も拉致もあるわけですから、その点の誤解はないように、かつ、むしろ前向きに、皆さんも我々に強くおっしゃっていただきたいと思います。

●中山(義)委員
 そこで、カードは何なのかというと、やはり経済制裁なんですよ。彼らが一番怖がっているのは経済制裁なんです。この経済制裁のカードを捨てちゃったら、えらいことだと思うんですよ。今言ったように、担保がない、本当にやるのかどうかわからない。これは、我々が握っているのは経済制裁しかないんじゃないですか、実は。このカードを捨てたら、今回の交渉は絶対失敗ですよ。はっきり言って、我々党としては、経済制裁を、このカードを切らないと言った総理は大変大きな問題があるし、この責任はとってもらいたいと思うんですよ。
 我々だって、日米安保も、我々がどうしても、イラクに行くのに協力するとかこういうのは、日米安保条約の中で、北朝鮮がひょっとしたらミサイルに核弾頭を載っけて撃ってくる、こういう可能性があるから、そのときは守ってもらいたい、こういう思惑が日本にあるわけですよ。だから、彼らは、核というのはある意味ではカードなんだよね。そのくらい、やはりそれぞれの国が、おれたちはこういうものを持っているんだぞというおどし、ああいう国はそういうおどしで日本に圧力をかけてきたわけですよ。日本が、今言ったすべての、これもしなきゃいけない、あれもしてもらうというのであれば、このカードをしっかり持っていなきゃだめだと思うんですね。
 私は、外為法の改正も、今回の特定船舶入港禁止法案も、これは絶対にカードとしてつくらなければ、今言ったように、約束はした、彼らの言質をとった、言質をとったってやりませんよ。日本に何がカードがあるんですか、そんな全部切っちゃったら。だからこそ経済制裁というのは一番大きなカードなんです。
 この点について、はっきり明言してくださいよ。カードを切らないなんということを言ったら、これは大変なことですよ。今後も総理は、その責任は大変大きいですよ。こんなこと、もし総理が言ったことを我々が認めたら、国会の恥ですよ、立法府の。これ、長官、どういうふうに答えますか。

●細田国務大臣
 この点については、昨日、小泉総理が答弁しておりますね。これをもう一度ちょっと申します。
 非常に内容、含蓄のある言葉がありまして、「日朝平壌宣言は、日朝双方が日朝間に存在する諸問題に誠意を持って取り組むとしています。 政府として、北朝鮮に対し、拉致問題の解決に向けた前向きかつ誠意ある対応を促していくため、その時々に最善の方策をとっていく考えですが、いずれにせよ、日朝平壌宣言の精神に従った取り組みがなされようとしている現時点において、拉致問題を理由として北朝鮮に対しいわゆる経済制裁を発動する考えはありません。」という言い方をしておられるわけでございます。
 したがいまして、いろいろな前提がありますね、前提が崩れるのか、前提がそのままどんどん順調に進むのか、これによって判断するという含意はあると思っております。

●中山(義)委員
 いや、この平壌宣言には、拉致の問題をしっかりそこに書いていないんですよ。だから、拉致がないがしろにされる可能性があるということを我々指摘しているので、本来は、日本の国家は拉致という国家の犯罪を絶対認めない、これを解決しない限りは前へ進まないと言うはずだったんですよ。今回、何か知らないけれども二元外交でどんどん話が進んじゃって、選挙前に拙速にこんなことをやって、経済制裁はしないとか、平壌宣言に基づいてあれば食糧支援から何でもやるようなことを言っちゃったのなら、大変な問題です。
 それと、私たちは拉致の問題ということを再三言っているし、拉致家族の人たちは、平壌宣言には拉致の問題が深く刻まれていない、ちゃんと書いていない、こういうふうに言っているんですよ、みんな。だから、拉致の問題を解決しなくても、平壌宣言さえ守れば国交正常化を進める、経済制裁はしない、人道支援もする、これじゃ向こうに全部持っていかれちゃって、こっちは何ももらっていないじゃないですか。
 交渉そのものは大体、普通は五分と五分。しかし、向こうは犯罪を犯しているんだから、向こうに非があるわけですよ。それなのにこんなことをやって、経済制裁をしないというようなことを、平壌宣言が守られればという前提がついたとしても、拉致の問題を捨てたのと一緒ですよ、これ。大変な問題ですよ。私たちは、これはある意味じゃ国家に対する背信行為だと思いますよ。これはとんでもない問題だと思いますよ。
 これ、官房長官、ちょっと答えてください。

●細田国務大臣
 拉致の問題については、これから白紙の立場に立って徹底的に調査をするんだということを向こうは首脳会談で約束しているわけです。この約束は約束でございますので、このことは今後とも徹底的に向こうに伝え、また具体的な要求を積み重ねていかなければならないと思っております。また、そのことが行われないような交渉になるはずがないと思っております。

●中山(義)委員
 いや、なるはずがないって、今までそう思って取り組んできた国家ですが、そうなっちゃうこともあるわけですね。今までだってやはり、この拉致家族だって、何回だまされたの、あなたにはプライドがあるのか、こういうような増元さんの意見なんかもあったわけですよ。
 私たちは、やはりこの国家とおつき合いするためには何かのカードがなきゃだめだと、それは経済制裁だと言っているんですよ。だから、自公の皆さんと我々も修正論議をして、そして今度の特定船舶というものを今やろうとしているんでしょう。そういうカードがなきゃ守らない相手だということを我々は主張しているんですよ。本当にこういうことを一つ一つ解決していかないと大変大きな問題があると思うんです。
 ですから、ジェンキンスさんの問題も、怖いのは、向こうは三人がかりでお母さんを口説いて、私、お母さんを連れていかないと国へ帰ったらえらい目に遭っちゃうんだ、私たちはちょうどどこかの収容所へ入れられるようなことになるかもしれないなんて、これはあくまでも仮定法ですから、私が推測したことですが、そんな議論をされて、またそんな説得をされてやられたらどうなるかという不安は常にあるわけです、我々に。
 本当に、ジェンキンスさん初めあと二人の娘さんが帰ってこれるかどうか、僕は非常に疑問だと思うんですね、そういう面では。だから、本来は命令で、命令して、日本へ行きなさい、これしかないわけですね、はっきり言って。
 ただ、拙速にやっていますからね、日米のどういう、アイ・ギャランティーとか言ったそうですが、そういうのを書いたりして相手に見せたとは言っていますが、果たしてこれはアメリカとの話し合いだってしっかり済んでいないし、とにかく拙速だと思うんですよね。
 経済制裁をしないと言ったことは、全くこれは大きな大罪ですよ、ある意味では。では、あれですかね、経済制裁をしなければ、子供、あとジェンキンスさんも帰すよとか、安否の方やるよとかと、山崎さん、確認をするわけですが、経済制裁しなければもっといい条件出すよとか何か、その会談中にあったんですか。その辺、ちょっと確かめたいんです。

●山崎内閣官房副長官
 そんなことは全くありませんでした。

●中山(義)委員
 ないのに、こっちからそのカードを捨てちゃうようなこと、何でこんなばかなことをしたんですか、これ。総理として大変な問題ですよ。本来だったら退陣してもらいたいくらいですよ。いや、大変な問題だと思いますよ。(発言する者あり)いや、カードは、本人が経済制裁しないと言っているんですから。(発言する者あり)前提があるけれども、それは、平壌宣言には拉致問題は入っていない、そうはっきり言っているじゃないですか。何擁護しているんですか。日本人だったら、この際、やはり日本人として怒りを持たなきゃだめですよ。相手は犯罪国家なんですから。その犯罪国家になめられていいんですか。日本はそんな国家じゃない。尊厳のある国家ですよ。(発言する者あり)あなたになんか質問していない。
 そういうことで、答弁をもう一回お願いしたい。
 本当に、この経済制裁というのをしないとしたら大変なことですよということを再三言っているので、経済制裁はあるんだと言ってくださいよ。もしないとしたら大変ですよ、これ。あると言ってください。

●細田国務大臣
 日朝平壌宣言を遵守している限りにおいて、その精神にかんがみ、日本側としてはいわゆる制裁法を発動する考えはないと伝達しましたが、これはあくまでも、北朝鮮側が、互いの安全を脅かす行為をとらない、国際法を遵守する等、日朝平壌宣言に従うことを前提に、我が方として現時点でいわゆる経済制裁を発動する考えはないことを表明したものであります。
 北朝鮮が平壌宣言に反し事態を悪化させる措置をとるような状況が仮に出てくれば、制裁措置も含め、政府として適切な対応ぶりについて改めて検討していくことになる、これが基本的な立場であります。

●中山(義)委員
 だから、さっきから言っているように、平壌宣言に拉致という問題が入っているんですかと聞いているんです。それがもし欠けているとしたら、拉致のラの字も書いていないんでしょう、それがもしそのまま、平壌宣言を守っているという前提であれば、経済制裁の発動はしないと。
 核の問題でも、実はリビアに過去にプルトニウムを売っているとか、最近になっていろいろな記事が出てきているんです。安倍幹事長でさえ疑わしいような発言をしているんですよ。おたくの党だってそういう発言をしているんだから、やはり、経済制裁をしないというような言い方じゃなくて、経済制裁はあり得る。それはもう、条件が平壌宣言を履行しているか履行していないかじゃないですよ、いつでも経済制裁は彼らにはあり得るんですよ。そうしなきゃ、だって、拉致の問題は彼らの国家の犯罪なんですよ。だから、ここは認識してもらわないと、大変大きな問題ですよ。はっきり僕は言ってもらいたい。
 何回も言うようですけれども、細田さんの見解または幹事長の見解なんか聞いていても、経済制裁はするから立法府でも今度出したわけですね、特定船舶の法律案を。だから、これは出したことと発動するかしないかは別だなんて総理は言っているけれども、どうしてもそこで後退するんですよ。
 だから、私はさっき山崎さんにも聞いたんだけれども、経済制裁をしないと言うと、何か見返りがあってそこで何か約束したんじゃないだろうな、こういう発言を私はしたわけでございまして、再度、経済制裁の発動はしないなんということは言っていないということを言ってくださいよ。

●細田国務大臣
 まず、船舶法が今からかかろうとしておりますけれども、これは国会の問題でありまして、国会の御意思に従う。政府は法律が通れば公布、施行する。ただ、その中で、発動するかどうかというのは政府の問題でありますね。そういう基本的な立場であることをまずもって申し上げたいと思います。
 それから、拉致の問題については、当然、両方で約束して、誠意を持って対応するということを首脳間で約束した重要な問題でありますから、これは、向こう側がどのように対応するかということは非常に重大な問題であるということでございます。
 ただ、国交正常化交渉との間では、総理が両院本会議で言っておりますけれども、この拉致の問題は安否未確認も含めて当然両政府で合意しておりますので、このことをもって正常化交渉を一切やらないとかそういうことは言っていない。しかし、先ほど申しましたように、核、ミサイルその他も含めまして全体的にこれは大きな影響があるというように、表現上は分かれておりますが、私は、実際の方針において、今委員の言っておられることと私どもが考えていることは余り大きな差異はないと御理解いただきたいと思います。

●中山(義)委員
 本当に話し合いの状況を実況放送のように山崎さんから聞けば中のことは一番わかるんですが、それはまあ、国家的なもの、いろいろな秘密事項もあるかもしれません。しかしながら、あくまでも口頭で約束したことですね、話し合いで約束したことです。だから、それには担保が必要なんですよ。担保と、それを守らないと北朝鮮もえらいことになるよというものが必要なんです。それが経済制裁なんですよ。今後の約束が守られるかどうか、このカードを破棄したということが私たちは大変心配なんです。
 そういう面で、参議院の選挙前に拙速に決めた、そんなあれで外交を内政に利用するようなことはけしからぬ、こう申し上げて、私からの質問を終わります。


● この質疑の略文をご覧になりたい場合はこちらから ●
● この質疑の映像をご覧になりたい場合はこちらから ●

 

PAGE TOP

 

年別活動報告